山形でも映画好きの知り合いが何人かできた。でも、周りで「ハムネット」を見ている人は1人もいなかった。私は珍しく2回映画館に行って、なおかつ原作も読んだ。(映画もいいのだが、原作はもっといい。でも欠点もある。)大人が見る映画が減っている中で見応えのある貴重な作品である。あと、なぜか東京の古い2人の知り合いが、山形に来たついでに挨拶に来た。(こういうことは時々ある。)そのうちの1人がドキュメンタリー映画の手伝いをしていると言う。「国宝」を見た?と聞いたら見てないと言う。映画やっているのなら、「国宝」位見た方がいいと言うと、昔、谷口さんからある映画を見てないと無茶苦茶怒られたと懐かしそうに言うわれた。みんな何を見ているのだろう?
皆さんは瓦林さんを知っているだろうか?代表作は、小錦のサントリーウイスキー、富士フィルムの写るんです(デーモン小暮)が有名。大阪電通の仕事でも傑作が多い。(迷惑駐車)しかし、知っているのは当時リアルタイムで見ている人たちだけ。CMの辛いところである。瓦林さんは、本数が少ない。なぜなら1本にかけるエネルギーが凄い。オーディション、ロケハン全て参加する。そして打合せが終わったら朝まで飲む。当然ギャラも高いのだが、時間計算するとどのディレクターよりも安いのでは?撮影は何テイクも撮る。わけがわからなくなる出演者を何人も見た。MA(音の仕上げ)も凄く時間をかける。ミキサーと半デシ(d B)レベルで調整する。15秒CMで2日かける。それでも、多くのクリエーターやスタッフから愛された稀有な人である。私が独立した時に、「ええか、谷口、世の中は無常なんや」と言われたことは忘れない。心優しい人である。映画好きでずっと撮りたがっていた。さすがにやりましょうとは言えなかった。