以前、米の価格がなぜ下がらないのか、理由がわからないと書いたが、小泉さんが農相になって米を下げると宣言してから、急に理由がわかるようになった。そして、安い米が出ると文句を言う人が出てくる。この人たちが米の価格を下げない犯人である。本当は、下がらない時に理由が分りたいのだが、新聞も含めなかなか説明してくれる人がいない。よくあることなので疑問に思ったら、理由がわかるまで待ってみる。このような知識を蓄積すれば、予想がしやすくなる。
伝説の「マゼランファンド」(フィデリティ社)のファンドマネージャー ピーターリンチの「株で勝つ」(ミレニアム版)を読んだ。リンチが活躍した時代は80年代。この本のリンチよる序文は2000年に書かれているので、何世代も前の話であるが、彼の長期投資に対する考えは輝きを失っていない。現在、世の中に流れている様々な運用の法則はこの本が出所である。彼のやり方は、運用が好きな人にはたまらないだろうが、それなりに手間がかかるやり方である。個人では時間がないと難しい。また、証券会社でもこのやり方ができるのは限られた人間だけだと思う。運用の基本は半世紀たってもあまり変わっていないことがわかる。 ちなみに、私が初期に投資信託を買ったのは日本のフィデリティ投信。ラインナップが豊富で、ネット専用で販売手数料がゼロ、サイトも他の会社に比べて見やすかった。しかし、今年から投資信託の販売をやめてしまった。サービスを増やしているライバル(SBI、楽天)に勝てなくなったからだと思う。インデックスファンドの大手のバンガードも数年前に日本から撤退している。アメリカのフィデリティは、マゼラン以降、いくつかのファンドがあるが、インデックスに比べてそんなに優れていると思わない。運用の基本的な考えは変わらなくても、会社やファンドはどんどん変わる。