金が余ると、投資家はいろいろな投資先を物色しはじめる。REITや今まで見向きもされなかった業種。YouTuberが昔から上がると言っているコモディティ(本人はやったーと大喜び)。当然、専門家はもっともらしく見立てる。これは悪い兆候だと思う。そして、上がり続ける可能性が少ないので、どこかで売らなければならない。ではどこで売ればいいのか?誰にもわからない。気がついたら、元に戻っている、もしくは買った時よりも下がっている。いつかどこかで見た光景である。
最近、溝口健二の「雨月物語」を見て、面白くてびっくりしたという知り合いの若いCM監督がいた。(そう、面白いのである!)その前に、中堅の女性CM監督がヒッチコックの「知りすぎていた男」を見て感動していた。その人はヒッチコックをほとんど見ていないようだ。この人たちがもっと若い時に、溝口健二やヒッチコックを見ていれば、もっと良いものが作れると思った。名作を見るのは、タイミングの問題がある。高校生が小津安二郎を見ても、その良さはわからないと思う。(私がそうだった。)良さがわかる年齢がある。そのタイミングで見ないと役に立たなくなる。しかし、本当の名作は見る年齢が違っても様々な発見がある。