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9月, 2022の投稿を表示しています

仕事のやり方②/プロデューサーの唯一無二の醍醐味

 いろいろなクリエイティブを組み合わせて、クオリティの高いものを作ることに尽きる。スタッフィング、キャスティングの力。相乗効果を最大限に上げること。

CM/クリエーター

 よいクリエーターは少ない。現在、簡単に映像が作れるようになったので、クリエーターの数がとても多いが、優れたCMのように、誰もが見ても面白いという作品を作れる人の割合は、昔に比べて減っていると思う。一つは、簡単に作れるようになったので、時間をかけて、面倒なやり方をやらなくなったからだと思う。一発芸的なものが多くなってしまった。すぐに飽きられるので、長続きしないと思う。 クリエーターが有名になると、その周辺で、つけ上がり、野放図なスタッフ、会社が増える。クリエーターの賞味期限は短い、長い人もいるが、周りが延命している場合が多く、気がつくと、本人も周りも時代に取り残されている。 プロデューサーの醍醐味は、原石を見つけて、育てることである。クリエイティブとプロデュースは矛盾する。両方できている人はとても少ない。

CM/評判

 「このCMは面白くない!ここが問題だ!」とそのCMを作った関係者に言うと、「スポンサーの評判がいい」とか「商品が売れている」とか、答えになっていない答えが返ってくることがある。スポンサーは、商品のことはわかっているが、広告作りは、プロが教えるべきなのだが、売上が優先するので、きちんとした教育がなされていない。スポンサーとクリエイターの間に入っている人で、広告のクリエイティブについて、自信を持って話ができる人がどんどん少なくなっている。

CM/広告の力

巨大である。ネットは広告の力で大きくなった。物凄い勢いで、広告が流れている。そして、物凄い勢いで、無視されている。良い広告は、豊かなイメージを持っている。それは、内容に興味のない人にも影響を与える。人生を楽しいものにしてくれる。広告の効率性(非効率性)は、昔から変わっていないのかもしれない。

CM/CMのよいところ

テレビの変貌と共にCMも変貌しなければならない。CMは最新鋭であるべきである。無理矢理見せられるものなので、クオリティが必要である。しかし、大きなお金が動くので、制作にかかわる人がどんどん増え、ある時点で非効率になってしまった。そして、ほとんどの関係者が時代に乗り遅れてしまった。 一番いいのは、ネット広告のように、テレビが視聴者を判断して、最適な広告を流すことだろう。しかし、CMの良いところは、面白ければ、広告する商品に関係のない人にも興味を持ってもらうことだと思う。昔のCMは、驚くほど大胆であった。

人間/貧すれば鈍する

 余裕がないと、人間は、全体のことではなく、目の前のこと、自分のことに集中するようになる。そして、それが目的になってしまうと、妙なルールやおかしなやり方が横行するようになる。作品にとって、何も良いことはない。厳しい現場で一生懸命働いているスタッフには感謝の念は絶えないが、事実である。現場を理解できていないリーダーが多すぎると思う。(リーダーも同じように考えている可能性がある。)

人間/すごい人たち

 私にとってのトップスリーは、SMAPのマネージャーだった飯島さん、コンサート制作会社の西さん(引退前の安室さんをライブだけでなく、トータルでプロデュース)、タグボートの岡さん。共通するのは、優れたものを最高に高めることができる能力。私の知る限りで言えば、飯島さんは、CM業界に宝の山を発見したこと。西さんは興味があれば、誰とでも交渉する行動力、驚いたのは西さんが気に入らなくても、安室さんがOKならやるという公正さ?岡さは、多田さん、麻生さんという業界屈指のCMプランナーを育てたこと。それぞれ全くやり方が違うのが面白い。

人間/怒り方

 個人的に怒りをぶちまけるのは、ある意味正直かもしれないが、損である。怒った人は忘れていても、怒られた人は、大体覚えている。結果を考えるべきである。

人間/飽きる

 大前提として人は飽きる。作り手も受け手も飽きる。吸収しやすい若い頃に多くのストックをしてきた人は飽きるのは遅い。それでも、時間のある時に勉強しなければ、ストックが枯渇し、昔の技術でしか仕事ができない人を多く知っている。また、燃え尽きてしまう。安定していても、惰性でやり続けるのが怖い。飽きずにやり続ける人は偉いと思うが、周りの人が飽きているかどうかを気にするべきである。人間にはサイクルのようなものがあるので、それを意識すれば、長くやり続けることができると思う。私の場合、ある程度やったら飽きてしまう。でも、一度やったことは、時間を経ってから、またやりたくなる時がくる。