以前、米の価格がなぜ下がらないのか、理由がわからないと書いたが、小泉さんが農相になって米を下げると宣言してから、急に理由がわかるようになった。そして、安い米が出ると文句を言う人が出てくる。この人たちが米の価格を下げない犯人である。本当は、下がらない時に理由が分りたいのだが、新聞も含めなかなか説明してくれる人がいない。よくあることなので疑問に思ったら、理由がわかるまで待ってみる。このような知識を蓄積すれば、予想がしやすくなる。
「オッペンハイマー」は、少し「アラビアのロレンス」に似ていて、私の好きなタイプの映画である。ノーランに興味を持って、「ノーラン・バリエーションズ」という本を読んだ。彼が参考とするものがちりばめらていて、興味深かった。こういう表現をやりたいと思ったら、ストーリーを無理やりはめるようなところがあると思った。これはヒッチコックと似ていて、アイデア優先で、ストーリーは後付けという作品がある。(「見知らぬ乗客」とか)だから、少し感情移入しづらくなる。「オッペンハイマー」は彼の描きたい人間観がわかりやすい。逆に、今までの作品は、表現は凄いが、ストーリー的に弱いところがある。わかりにくい部分を裏読みする人たちがいるが、賛成しかねる。キャスティングも酷い時がある。「オッペンハイマー」で感心したところは、今まで弱かった女優陣が充実していることである。(エミリー・ブラント、フローレンス・ピュー)ノーランは確実に進化している。