金が余ると、投資家はいろいろな投資先を物色しはじめる。REITや今まで見向きもされなかった業種。YouTuberが昔から上がると言っているコモディティ(本人はやったーと大喜び)。当然、専門家はもっともらしく見立てる。これは悪い兆候だと思う。そして、上がり続ける可能性が少ないので、どこかで売らなければならない。ではどこで売ればいいのか?誰にもわからない。気がついたら、元に戻っている、もしくは買った時よりも下がっている。いつかどこかで見た光景である。
「アラビアのロレンス」(1962)は、アラブ好きの変わり者のイギリス人将校の砂漠での奮闘記。前半のハイライトであるアカバ攻撃の有名な移動撮影があるが、そのために街を作っている。他にも映画史上に残る名シーンが沢山ある。まさに映画の教科書。スピルバーグが新作を撮影する前に必ず見る映画である。私も何年かおきに見る。映画館でも再上映のたびに見ている。砂漠にロマンを感じる人もいるようだが、アカバ攻撃以降は、母国イギリスと自分が好きなアラブの間でもがき苦しむロレンスがメインで、決して明るいものではなくリアルな内容である。ラストシーンもほろ苦い。今の中東問題の原因にもなっている内容である。そして、この映画を紛争の当事者であるイギリスのデビッド・リーンが監督しているところが興味深い。