金が余ると、投資家はいろいろな投資先を物色しはじめる。REITや今まで見向きもされなかった業種。YouTuberが昔から上がると言っているコモディティ(本人はやったーと大喜び)。当然、専門家はもっともらしく見立てる。これは悪い兆候だと思う。そして、上がり続ける可能性が少ないので、どこかで売らなければならない。ではどこで売ればいいのか?誰にもわからない。気がついたら、元に戻っている、もしくは買った時よりも下がっている。いつかどこかで見た光景である。
サミュエル・ゴールドウイン(1879~1974)当時のハリウッドのプロデューサーの多くが移民だった。伝記「サミュエル・ゴールドウイン 虹を掴んだ男」の帯に、「頑固で強引で行き当たりばったりで、それでも名作を作った」とある。ウイリアム・ワイラー監督(「ベン・ハー」「ローマの休日」)とのコラボが有名。「孔雀夫人」、「嵐が丘」などの傑作がある。前回のザナックも、ゴールドウインも、自分で企画をたて、編集に口を出し、巨匠(ザナックの場合はジョン・フォード)を、完全に作品をコントロールしている。「嵐が丘」の有名なラストシーンは、嫌がるワイラーを説得して、スタンドインを使って追加撮影している。基本的には、ダサい人間のようで、そのセンスがモロに出てしまう時もたまにあったが、独特の鋭い嗅覚があった。個人的には「我らが生涯最良の年」は、タイムリーなネタ(戦後もの)の地味な人間ドラマで、現在では、公開当時ほど評価されていないが、俳優、脚本、撮影のレベルも非常に高い傑作である。