現実は、過去の自分の歴史を再現する可能性がある。自分の成功、失敗を、忘れるのではなく、正確にフィードバックして、修正していくことを積み重ねていけば、運用に生かすことができると思う。ピンカーの「20世紀の啓蒙」によると、人間の歴史は、長い時間をかけての啓蒙の歴史である。過去の歴史、自分の歴史、現実(最近)の歴史を擦り合わせることができれば、さまざまな予測ができると思う。
自分の会社の口座を作ろうとしたら、片っ端から断られた。個人の口座のある銀行にも断られた。会社の資料を作って提出して、やっと口座を作ることができた。運用を始めようとして、銀行に話したら、安全投資として債券を薦められ、系列の証券会社を紹介された。先進国、新興国の債券を半々で買ったが、新興国は凄まじい通貨安になった。新興国の債券は、自分だったら絶対薦めない代物であることは、自分で勉強してわかった。この証券会社は、一時期、初対面の部長さんがやってきて、1千万以上のよくわからない債券を勧めてきた。「これ仕組債ですか?」「そうです!」恐ろしい会社である。最近、不祥事の多い会社である。銀行は、大きな資金の移動をすると、必ず電話がかかってくる。運用状況を伝えると、必ずラップファンドを薦めてくる。恐ろしいことである。長期分散積立が強いのは、こういう間違ったやり方をやっている会社が多くあるからでもある。