金が余ると、投資家はいろいろな投資先を物色しはじめる。REITや今まで見向きもされなかった業種。YouTuberが昔から上がると言っているコモディティ(本人はやったーと大喜び)。当然、専門家はもっともらしく見立てる。これは悪い兆候だと思う。そして、上がり続ける可能性が少ないので、どこかで売らなければならない。ではどこで売ればいいのか?誰にもわからない。気がついたら、元に戻っている、もしくは買った時よりも下がっている。いつかどこかで見た光景である。
賞が価値を先導する。そして、賞は、賞そのものを維持しなければならない。逆算すると、賞を維持できる作品に賞を与えることになる。しかし、賞にも寿命がある。時代を反映しなくなるからだと思う。
日本では、ADCというアートディレクターのための格式の高い賞があるが、誰も見たことのない作品が賞を取るようになり、会員たちのサロンになってしまった。カンヌ広告祭も、昔はCMが中心でわかりやすかったが、今では、様々なメディが増えて、カテゴリーが増えて、賞のありがたみが減っている。賞はわかりやすい方がいいと思う。
日本人は昔から海外の賞に弱い。海外で認められたがっている。その割には、海外向けのものを作ることには消極的である。矛盾していると思う。