新聞や識者のコメントを見て、一番不満なのは、金利についてどの金利を言っているのかわからないことである。金利には大きく短期金利と長期金利がある。性格は違う。それでも、一応に「金利」である。もちろん、文脈を辿ればわかるのだが、普段使い慣れていない人にとってすぐにはわからない。同様に不満なのは、「利確」について、日本人投資家と外人投資家では、利確の考え方が違う。しかし、マスコミは日本人も外人も利確で売りに出る、という記事だけ。マスコミは、インパクト重視だから細かい説明を省略しがちだが、基本は丁寧に説明してほしい。市場との対話と言われると何のことを言っているのかと最初は思っていたが、丁寧に説明を繰り返すと相手もわかってくるので、変化があってもサプライズにならない。これは運用だけではなく、全ての物事に言えることである。
映像業界だけの話ではないのだが、業界が儲かっていると、業種に興味があるのではなく、儲かっているだけの理由で人が集まってくる。CM業界も、私が元いた東北新社もそうだった。そうして業界に入った人たちは、年を経て、その業界が落ち目になった時に 、ただ、ひたすらに現状維持、惰性、リストラに励むことになる。当然、上司がそういう人だと、部下も育たない。悲劇である。昔を懐かしむ上司がいる会社は要注意である。