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運用・7%への道/米

 以前、米の価格がなぜ下がらないのか、理由がわからないと書いたが、小泉さんが農相になって米を下げると宣言してから、急に理由がわかるようになった。そして、安い米が出ると文句を言う人が出てくる。この人たちが米の価格を下げない犯人である。本当は、下がらない時に理由が分りたいのだが、新聞も含めなかなか説明してくれる人がいない。よくあることなので疑問に思ったら、理由がわかるまで待ってみる。このような知識を蓄積すれば、予想がしやすくなる。

技術/見積もり

 予算が決まっている場合、必要な利益が出るように予算書を作る。この基本的なことがわかっていない人が意外に多く、平気でオーバークオリティのものを、低利益で作り続ける人がいる。(逆もいる。)発注者(スポンサー、クリエーター、代理店の担当者)の希望を聞き、スタッフの言うことを聞いていては、一生利益を上げることができない。プロデューサー自らが率先して、最良の方法を提案するべきである。

予算が決まっていない場合(本当は決まっている場合が多い)、業界の基準、相手の規模、今までの経験を駆使して、相手が納得いく見積もりを作ることである。細かい単価までチェックする担当者もいれば、全体の金額だけチェックする担当者もいる。こちらで選ぶことができないので、いずれにも対応するようにするべきである。基本は、なるべくわかりやすい見積もりを作るべきである。

外資系のある消費者ブランドは、各制作会社に単価表を提出させた。これだと見積もりはわかりやすくなるし、全体の不当な値引きが回避できるので、発注者、受注者にとっても良いシステムだと思った。ただ、単価の安い国に変わるリスクがある。

決まった単価を積み上げると、予算にはまらない場合がある。それを無理にはめようとすると、嘘の見積もりを作ることになる。見積もりには、制作の様々な状況をが反映されたものでなければならない。間違った見積もりは、それを参考にしようとする人間をミスリードして、生産性の向上を阻む。

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儲ける/赤字仕事

仕事が赤字になりそうな時に、なんとか利益を上げようと、寸前まであがくプロデューサーを多く見てきたが、トータルで見ると、損をするケースがほとんどである。であれば、最初からこの位赤字と見込んで、腹を括り、なるべくスタッフに迷惑をかけず、クオリティを上げるべきである。 赤字仕事を受けないようにするにも、腹を括る必要がある。なぜなら、そのクライアントの仕事が一切なくなる可能性があるからである。しかし、そのクライアントと仕事を続けても、赤字を取り戻せる保証はどこにもない。むしろ、避けられることもある。 クオリティを上げたいために赤字でやってしまうと、クライアントは、こちらの考えなどお構いなしに、その金額でできると思い込む。そうなると次回の予算に影響する。つまり、自分の首を絞めることになる。 赤字になる前から戦略を立てる必要がある。

はじめに

私は東北新社という映像制作の会社を新入社員で入り、約20年間 C M を中心にプロデューサーをやり、最後の何年かは取締役も経験しました。 CM 以外では念願の映画も7本プロデュースしました。他にテレビドラマ、コンサート用の映像もプロデュースしました。しかし会社の中でやりたい仕事がなくなり、会社に自分の居場所がないことに気づき、2012年に自分で会社を作りました。会社を作って今年で10年目です。 新しい会社の仕事は当初考えていた小さな仕事だけではなく、前の会社でやっていた規模の仕事も入ってきました。この10年間でやりたいことはほぼやり尽くしました。今年で57才。まだまだ働けるという人もいますが、現役の CM プロデューサーとしては最高齢に近いと思います。(プロデューサーの寿命は短いです。) 自分のダイアリーを見直すと、大体10年おきに周期があることに気づきました。映像の仕事はもちろん続けますが、次の10年は変化の年だと思っています。自分の年齢でできることを楽しみながらやっていきたいと思っています。 最近、若い人と話をするために自分の過去の作品(ドラマ「ママ新発売」)を見返した時に、これを超えることは難しいと思いました。今見ても全然面白い。寂しいというより少し嬉しかったです。(自分は間違っていなかった。) 小説「ゲド戦記」で主人公が自分の影を追っていた、というエピソードを思い出しました。     私が経験してきたことをベースに、これから映像(プロデューサー)を目指す若者たちの手助けをしたいと思い、ブログをはじめました。   2021年2月 サイレントフィルム 谷口宏幸