以前、米の価格がなぜ下がらないのか、理由がわからないと書いたが、小泉さんが農相になって米を下げると宣言してから、急に理由がわかるようになった。そして、安い米が出ると文句を言う人が出てくる。この人たちが米の価格を下げない犯人である。本当は、下がらない時に理由が分りたいのだが、新聞も含めなかなか説明してくれる人がいない。よくあることなので疑問に思ったら、理由がわかるまで待ってみる。このような知識を蓄積すれば、予想がしやすくなる。
安い高いは、見積もりの単価と数量を見れば大体分かる。しかし、そもそも単価と数量が正確でなければ意味がない。めちゃくちゃな単価で作られている見積もりが多い。地道に調べることである。法外な単価が業界基準になっている場合、直そうとしてもなかなか難しいが、いつか覆される時がくるので、その時の準備をしておくべきである。法外な単価で儲ける体質を変えることである。逆に、予算が決まっている場合、数字合わせのために、安い単価を書く場合もあるが、その事実は残ってしまうので、次に仕事をするときに厄介なことになる。
映像プロデューサーは、時間があれば、積極的に相見積もりを取ることをお勧めする。相見積もりのチェックポイントは、総額でなく、仕事に対してどういう考えをしているかを知ることである。例えば、ロケの場合、天気予備が見積もりに反映されているか、後で、予算が増えそうなことに対してきちんとエクスキューズがされているかが記載されているかがポイントである。
正しい見積もり(単価と数量)とそれを読める人がいるだけで、作品の質は随分変わってくる。