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運用・7%への道/米

 以前、米の価格がなぜ下がらないのか、理由がわからないと書いたが、小泉さんが農相になって米を下げると宣言してから、急に理由がわかるようになった。そして、安い米が出ると文句を言う人が出てくる。この人たちが米の価格を下げない犯人である。本当は、下がらない時に理由が分りたいのだが、新聞も含めなかなか説明してくれる人がいない。よくあることなので疑問に思ったら、理由がわかるまで待ってみる。このような知識を蓄積すれば、予想がしやすくなる。

仕事のやり方①/早くはじめる

マルコム・グラッドウエルの「急に売れ始めるにはワケがある」という本に、ビートルズがレコードデビュー前のハンブルグのライブハウス時代に、毎晩長時間演奏をしたことが後の才能を開花させる要因になったと書いてある。

映像のプロデューサーはある程度の量の映像を見る必要がある。つまり小さい頃から映像を見ている人が強い。ミュージシャン、スポーツ選手と同じである。

以前いた映像制作の会社で、新入社員の試験をしてみると、どちらかと言うと映像に興味があるからという人と、子供の頃から映像に親しみ、映像が本当に好きな人がいて、後者は少なかった。入社するのは後者だけでは足りないから前者も入れることになる。早い時期から映像に向き合ってきた人は少ない。

若い頃から映像を見てきた人でもプロになれる人となれない人がいる。なれる人はただ見ているだけでなく、映像はどうして作られるのだろうかなどと2次的、3次的思考をする人である。アメリカの有名映画監督は子供の時からホームムービーを作っている人が多い。今は映像を作るのがより簡単になっている。早くから制作をしている人が強い。ゼロから自分で考えて映像を作る人はとても強い。

日本が映像大国になるには小さい頃から映像に慣れ親しむことができる環境を意図的に作ることだと思う。ビデオがなかった頃は、名画座と映画評論家がその役割を担っていたが不十分であった。今はあらゆる映像を見る機会が増え、教える学校も増えたが、効率的に有効な内容を学べる機会は意外に少ないと思う。教える人と内容にギャップがある可能性がある。専門学校は専門家を作る。ここから映像の未来を担える映像プロデューサーやディレクターになる人は少ない。学校と現場がミスマッチしているケースが多いと思う。

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儲ける/赤字仕事

仕事が赤字になりそうな時に、なんとか利益を上げようと、寸前まであがくプロデューサーを多く見てきたが、トータルで見ると、損をするケースがほとんどである。であれば、最初からこの位赤字と見込んで、腹を括り、なるべくスタッフに迷惑をかけず、クオリティを上げるべきである。 赤字仕事を受けないようにするにも、腹を括る必要がある。なぜなら、そのクライアントの仕事が一切なくなる可能性があるからである。しかし、そのクライアントと仕事を続けても、赤字を取り戻せる保証はどこにもない。むしろ、避けられることもある。 クオリティを上げたいために赤字でやってしまうと、クライアントは、こちらの考えなどお構いなしに、その金額でできると思い込む。そうなると次回の予算に影響する。つまり、自分の首を絞めることになる。 赤字になる前から戦略を立てる必要がある。

はじめに

私は東北新社という映像制作の会社を新入社員で入り、約20年間 C M を中心にプロデューサーをやり、最後の何年かは取締役も経験しました。 CM 以外では念願の映画も7本プロデュースしました。他にテレビドラマ、コンサート用の映像もプロデュースしました。しかし会社の中でやりたい仕事がなくなり、会社に自分の居場所がないことに気づき、2012年に自分で会社を作りました。会社を作って今年で10年目です。 新しい会社の仕事は当初考えていた小さな仕事だけではなく、前の会社でやっていた規模の仕事も入ってきました。この10年間でやりたいことはほぼやり尽くしました。今年で57才。まだまだ働けるという人もいますが、現役の CM プロデューサーとしては最高齢に近いと思います。(プロデューサーの寿命は短いです。) 自分のダイアリーを見直すと、大体10年おきに周期があることに気づきました。映像の仕事はもちろん続けますが、次の10年は変化の年だと思っています。自分の年齢でできることを楽しみながらやっていきたいと思っています。 最近、若い人と話をするために自分の過去の作品(ドラマ「ママ新発売」)を見返した時に、これを超えることは難しいと思いました。今見ても全然面白い。寂しいというより少し嬉しかったです。(自分は間違っていなかった。) 小説「ゲド戦記」で主人公が自分の影を追っていた、というエピソードを思い出しました。     私が経験してきたことをベースに、これから映像(プロデューサー)を目指す若者たちの手助けをしたいと思い、ブログをはじめました。   2021年2月 サイレントフィルム 谷口宏幸