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人間/ファスト&スロー②

 ダロン・アセモグル等が書いた「自由への命運」という本を読んでいるが、日本は本当に公平で自由な国だと思う。そんな素晴らしい環境でも、やらない人はやらない。どんなに目の前に良い機会があってもやらない。ファストでもスローでもない人が一定数存在する。

運用・7%への道/ファストアンドスロー

去年亡くなったダニエル・カーネマンの行動経済学の本である。少し読みにくい。人間の意思決定はシステム1(直感)が、システム2(時間をかける)よりも優先されるという内容。運用では、短期はシステム1、長期はシステム2。優秀な人でもシステム1を使い続けると、才能が枯渇する。システム2は時間がかかるので成果を実感しにくい。しかし、個人的な実感として、10年、20年続けていると効果は歴然と出る。ただ、注意したいのは、ダメなことをやり続けても、その効果が出るのには時間がかかるということである。定期的にフィードバックをして、蓄積した知識を検証することが必要だと思う。

仕事のやり方①でも同じ内容の投稿をしました。違うのは、仕事の方は、20年、30年です。

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儲ける/赤字仕事

仕事が赤字になりそうな時に、なんとか利益を上げようと、寸前まであがくプロデューサーを多く見てきたが、トータルで見ると、損をするケースがほとんどである。であれば、最初からこの位赤字と見込んで、腹を括り、なるべくスタッフに迷惑をかけず、クオリティを上げるべきである。 赤字仕事を受けないようにするにも、腹を括る必要がある。なぜなら、そのクライアントの仕事が一切なくなる可能性があるからである。しかし、そのクライアントと仕事を続けても、赤字を取り戻せる保証はどこにもない。むしろ、避けられることもある。 クオリティを上げたいために赤字でやってしまうと、クライアントは、こちらの考えなどお構いなしに、その金額でできると思い込む。そうなると次回の予算に影響する。つまり、自分の首を絞めることになる。 赤字になる前から戦略を立てる必要がある。

はじめに

私は東北新社という映像制作の会社を新入社員で入り、約20年間 C M を中心にプロデューサーをやり、最後の何年かは取締役も経験しました。 CM 以外では念願の映画も7本プロデュースしました。他にテレビドラマ、コンサート用の映像もプロデュースしました。しかし会社の中でやりたい仕事がなくなり、会社に自分の居場所がないことに気づき、2012年に自分で会社を作りました。会社を作って今年で10年目です。 新しい会社の仕事は当初考えていた小さな仕事だけではなく、前の会社でやっていた規模の仕事も入ってきました。この10年間でやりたいことはほぼやり尽くしました。今年で57才。まだまだ働けるという人もいますが、現役の CM プロデューサーとしては最高齢に近いと思います。(プロデューサーの寿命は短いです。) 自分のダイアリーを見直すと、大体10年おきに周期があることに気づきました。映像の仕事はもちろん続けますが、次の10年は変化の年だと思っています。自分の年齢でできることを楽しみながらやっていきたいと思っています。 最近、若い人と話をするために自分の過去の作品(ドラマ「ママ新発売」)を見返した時に、これを超えることは難しいと思いました。今見ても全然面白い。寂しいというより少し嬉しかったです。(自分は間違っていなかった。) 小説「ゲド戦記」で主人公が自分の影を追っていた、というエピソードを思い出しました。     私が経験してきたことをベースに、これから映像(プロデューサー)を目指す若者たちの手助けをしたいと思い、ブログをはじめました。   2021年2月 サイレントフィルム 谷口宏幸