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10月, 2024の投稿を表示しています

運用・7%への道/日経新聞

日経新聞(電子版が便利)は面白い。理由は、一方に寄らないからである。メインの論調があっても、その逆になる可能性も書いてある。しかし、それでも、寄りすぎているのではないかと思う時もある。そこで、あと一つか二つ。個人的には、朝のTBSの森本毅郎のラジオを参考にしている。ラジオなので、そんなに周りを気にしていない?自由さがある。ネットの記事は、読ませるために、似たような煽り記事が多いので、冷静に判断できなくなる怖さがある。あと実は広告だったりする。もっと怖いのはTikTok。斉藤前兵庫県知事を批判する動画が、一瞬で、擁護する動画に変わってしまったので、見るのを辞めた。自分が信じる記事を探す努力をするべきである。

運用・7%への道/動画の住人

最初の方は有益な情報があって人気が出るのだが、コンテンツが増えるにつれ、同じことの繰り返し、内容の希薄化、時事ネタ、宣伝ばっかりになる。結果的に、効率が悪くなる。本当に重要なことは少ない。

プロデューサー/(番外)凄い監督・カメラマン

 監督のウイリアム・ワイラー(1902〜1981)とカメラマンのロバート・サーティース(1906〜1985)の二人。この二人に共通する凄さは、長い現役生活の中で、全く異なる題材の映画を何本も作ったことである。そして、そのどれもが名作揃い。 ウイリアム・ワイラーは、プロデューサー③のゴールドウインがプロデュースした人間ドラマ(我らが生涯最良の年)以外に、西部劇「大いなる西部」、史劇「ベン・ハー」、ラブロマンス「ローマの休日」、サイコスリラーの古典「コレクター」を監督している。 ロバート・サーティースは、ワイラーと「ベン・ハー」、「コレクター」などで組んでいるが、それ以外に、ニューシネマの名作「ラスト・ショー」、ボブ・フォッシーのデビュー「スイート・チャリティ」を撮影している。ボブ・フォッシー(「キャバレー」「オールザットジャズ」現代ミュージカル映画の巨人)はいつも有名カメラマンを使うのだが、デビューにサーティースを使ったことは驚きである。YouTubeで見ることのできるラストのNYロケのナンバーは、斬新でアイデアに満ち溢れている。 どれも、同じ人間が作っていると思えない作品である。ハリウッドはもちろん、世界中探してもこんな人たちは滅多にいない。

運用・7%への道/チャート①

 チャートは面白い。見る期間によって、全く景色が違ってくる。10年未満の比較的最近の値動きはわかりやすいが、それより前の出来事、例えば、ITバブル、リーマンショックなどを、チャートから読み取ろうとしても、全期間の値動きを見ても、最近の動きの方が、派手?に見えるので、当時大きかったはずの動きが、小さくて見えてしまう。そこで、例えば1989年から1992年と言うふうに期間を限定してみるしかない。しかし、そこまでする人はほとんどいないと思う。分散投資する場合、株と債券のように逆相関の関係にあるものと言われるが、チャートを見ても、そんなにきれいに逆相関してくれない。チャートを見ると、定説を疑わしく感じる時がよくある。

プロデューサー/凄いプロデューサー⑤

 アルフレッド・ヒッチコック(1899〜1980)言わずと知れたサスペンスの巨匠。監督としてはもちろん、プロデューサーとしても優れていた。伝記(「ヒッチコック映画と生涯」、有名なトリュフォーの映画術ではない))を読むと、ほとんど自分が気に入った企画でしか映画を作っていない。そして、予算もコントロールしていた。キャリアの後半に、「サイコ」「鳥」という実験的な映画を作っている。「サイコ」は、内容的に大きな予算がかけられないので、テレビのスタッフを使って低予算で作っている。しかし、映画館での途中入場を禁止するなど、公開方法にこだわり、大ヒットしている。女優を撮るのが上手く、「裏窓」のグレース・ケリーは、ポーズ、アングル全てが異常である。後期、お気に入りの若い女優に執着する余り、失敗作を作っている。しかし、それらの不調期を乗り越え、最後に「フレンジー」と「ファミリープロット」という小品だが、良作をものにしている。 ②ザナックも④セルズニックも⑤ヒッチコックも、女性関係ではそれなりに痛い思いをしていて、作品にもろに影響が出ているのが面白い。しかし、③ゴールドウインを含め、いずれの夫人たちは忍耐強い立派な人たちだったようである。

運用・7%への道/敗者のゲーム

チャールズ・エリスの古典である。平均への回帰など学ぶべきことは沢山あるが、個人的に刺さったのは、世の中にダメな商品(ファンド)が大量にあることである。例えば、ファンドラップ。新NISAに採用されていないにもかかわらず、CMが流れ、銀行はすすめてくる。自分の運用方針(長期分散積立)をしっかりと決めれば、消去法(敗者のゲーム)でも、 本当に投資するべきファンドを見つけることができる。

プロデューサー/凄いプロデューサー④

 デヴィッド・O・セルズニック(1902〜1965)数々の作品を残しているが、「風と共に去りぬ」をプロデュースしたことが最大の功績。ブルーレイのコメンタリーやWikipediaには、スタッフが、疲労困憊しながら、この超大作を作ったたことが何度も出てくる。戦前の作品だが、今見ても完成度は髙くこのレベルでの再映画化は不可能だと思う。特に感心したのは、世界観の作り方で、合成が多く、絵画的表現のレベルが高い。監督のヴィクター・フレミングは、アカデミー監督賞を受賞時に、「自分でなくセルズニックがもらうべきだ」とスピーチしたことは有名。セルズニックは、この後「白昼の決闘」という物凄いスケールの西部劇を作っているが成功していないし、戦後は目立った仕事をしていない。それでも、「風と共に去りぬ」を全身全霊で作ったことは、セルズニックの存在を唯一無二のものにしている。奥さんは女優のジェニファー・ジョーンズ(「慕情」、「白昼の決闘」でも主演)を、夫である俳優のロバート・ウオーカー(「見知らぬ乗客」の犯人が有名、個人的には元祖ケヴィン・スペイシーな感じ))から略奪した話は有名。

運用・7%への道/スノーボール

 バフェットの伝記のタイトルで、私の好きな言葉である。当たり前の話だが、積立を続けると時間がたつにつれて、資産が増える。分母(資産)が増えると投資先が増え、その全てが高いリターンになるのは難しく、全体のリターン率は少しづつ低くなる。しかし、分母(資産)が大きくなると少しのリターン率でも、利益そのものは大きくなる。また、長年ある程度成果を出し続けていると、大きく値崩れしなくなる。7%への王道である。ファンドが大きくなると、昔に比べるとリターンが悪くなっていると言う人がいるが、この当たり前のことをわかっていない。

プロデューサー/凄いプロデューサー③

 サミュエル・ゴールドウイン(1879~1974)当時のハリウッドのプロデューサーの多くが移民だった。伝記「サミュエル・ゴールドウイン 虹を掴んだ男」の帯に、「頑固で強引で行き当たりばったりで、それでも名作を作った」とある。ウイリアム・ワイラー監督(「ベン・ハー」「ローマの休日」)とのコラボが有名。「孔雀夫人」、「嵐が丘」などの傑作がある。前回のザナックも、ゴールドウインも、自分で企画をたて、編集に口を出し、巨匠(ザナックの場合はジョン・フォード)を、完全に作品をコントロールしている。「嵐が丘」の有名なラストシーンは、嫌がるワイラーを説得して、スタンドインを使って追加撮影している。基本的には、ダサい人間のようで、そのセンスがモロに出てしまう時もたまにあったが、独特の鋭い嗅覚があった。個人的には「我らが生涯最良の年」は、タイムリーなネタ(戦後もの)の地味な人間ドラマで、現在では、公開当時ほど評価されていないが、俳優、脚本、撮影のレベルも非常に高い傑作である。