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運用・7%への道/文学

文学が運用の参考になるのは、さまざまな人間の思考を検証できることである。運用は人間がやるものである。(機械の参加も増えているが。) その人間が何を考えているのか?文学は、それを雄弁に語ってくれる。例えば、「カラマーゾフの兄弟」に出てくる多くの登場人物は、とにかく喋る。自分の考えを話す。人間の思考は、根本的なところでは、昔も今もそんなに変わっていないことに気付かされる。名作と呼ばれるものは、人間描写が優れている。主人公がどういう論理で物を考えているかを明らかにしようとする。そういうことを知ろうとすることは、運用の陰に隠れている、予測が難しい人間の心理を理解するのにとても役立つ。
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映画/凄い映画③

 ルキノ・ヴィスコンティの「山猫」(1963) 。イタリアの貴族の没落の話である。ヴィスコンテ自身が貴族だったので、再現度が半端ない。まるで、絵画のような映像である。最後の舞踏会のシーンは現在では再現不可能である。しかし、面白いのは、貴族をノスタルジーとして描いているのではなく、庶民や新興成り上がりなど色々な人たちの視点で描いているところである。ヴィスコンティは、若い頃に共産党に入り、初期に貧しい漁民を主人公にした「揺れる大地」を監督している。「山猫」以降、貴族や上流階級を主人公にした映画が多くなるのだが、批判的に描いている。淀川長治が絶賛する「ルードウイッヒ」はその頂点である。(暗くて少し異常な内容で、さすがにお勧めできません。)この複雑な人間観が、ヴィスコンティの映画を唯一無二のものにしている。

運用・7%への道/日経新聞

日経新聞(電子版が便利)は面白い。理由は、一方に寄らないからである。メインの論調があっても、その逆になる可能性も書いてある。しかし、それでも、寄りすぎているのではないかと思う時もある。そこで、あと一つか二つ。個人的には、朝のTBSの森本毅郎のラジオを参考にしている。ラジオなので、そんなに周りを気にしていない?自由さがある。ネットの記事は、読ませるために、似たような煽り記事が多いので、冷静に判断できなくなる怖さがある。あと実は広告だったりする。もっと怖いのはTikTok。斉藤前兵庫県知事を批判する動画が、一瞬で、擁護する動画に変わってしまったので、見るのを辞めた。自分が信じる記事を探す努力をするべきである。

映画/凄い映画②

 「アラビアのロレンス」(1962)は、アラブ好きの変わり者のイギリス人将校の砂漠での奮闘記。前半のハイライトであるアカバ攻撃の有名な移動撮影があるが、そのために街を作っている。他にも映画史上に残る名シーンが沢山ある。まさに映画の教科書。スピルバーグが新作を撮影する前に必ず見る映画である。私も何年かおきに見る。映画館でも再上映のたびに見ている。砂漠にロマンを感じる人もいるようだが、アカバ攻撃以降は、母国イギリスと自分が好きなアラブの間でもがき苦しむロレンスがメインで、決して明るいものではなくリアルな内容である。ラストシーンもほろ苦い。今の中東問題の原因にもなっている内容である。そして、この映画を紛争の当事者であるイギリスのデビッド・リーンが監督しているところが興味深い。

運用・7%への道/歴史に学ぶ

個人的に参考にしているのは、漫画世界の歴史(角川まんが学習シリーズ)である。世界の動きを手っ取り早く学べる。と言っても20巻もあり、普通の漫画のように読んではダメで、じっくり前後関係を理解しながら読む。(よく時間をさかのぼる時があるのでわからなくなる。)特に第一次大戦以降は、巻数も多く、とても参考になる。 武者リサーチの武者陵司さんの動画、著書は、独自の歴史観に基づいているので、とても面白いのだが、予想を外す時もある。歴史は繰り返す部分もあれば、全く予想外の展開になることもある。だから、面白いのである。

映画/凄い映画①

 私にとってのベスト3は、「アラビアのロレンス」「山猫」「風と共に去りぬ」。演出、脚本、出演者、撮影、美術、音楽のどれもが優れていて名作中の名作なのだが、個人的に好きなのは、自己批判的な部分である。決して明るい内容の映画ではなく、当時の世の中の不安定な部分を見事に取り入れてある。ラストシーンもハッピーエンドではない。作者(監督、プロデューサー)の冷徹な世界観がよく出ていて、楽天主義ではなく、リアリズムに近い。そういう意味で、現代に通じるものがある。

運用・7%への道/動画の住人

最初の方は有益な情報があって人気が出るのだが、コンテンツが増えるにつれ、同じことの繰り返し、内容の希薄化、時事ネタ、宣伝ばっかりになる。結果的に、効率が悪くなる。本当に重要なことは少ない。